【イヌ】体が痒い!アトピー?(そもそもアトピーってナンデスカ?編)①
2018.4.5 -[ハムスター]
今週もこんにちは
獣医師youです。
先日、ネコの人工血液が開発されたというニュースがあったのはご存知でしょうか
すごいですよねーー、とても嬉しいお話です。
ワ━ヽ(*´Д`*)ノ━ィ!!!!
(なんでも、あの宇宙開発に関わっているJAXAさんが作ってくれたみたいです。)
(ちなみに、マンガの宇宙兄弟は好きです。)
人の医療では輸血は一般的に行われているものです。
しかし動物の世界では、様々な理由でどこの病院でもできるわけではありません。
いつでも冷蔵庫に輸血用の血液が入っていれば話は違うのですが…誰が血液をくれるのか、保存技術はあるのか、などそう簡単な話では無いのです
でも
この研究でそれができる様になってしまうのです
すごいなぁ。
その血液、欲しいなぁ(゜ρ゜)
「先生とんでもない貧血です
」
「よっしゃ、すぐに輸血ができるよう準備だ」
って、憧れるなぁ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さて、今回からは久しぶりにイヌさんのお話。
・耳が痒そうそして臭い
・お腹をいつも舐めてて変色している
・ある時期になると血が出るまで体をかきむしるんです
そんなことありませんか
正直、放っておいても命を取られる様なものでは無いですが…生活の質が落ちるという意味では何かしらやってあげても良いのではないでしょうか
ということで、イヌのアトピー性皮膚炎について考えてみましょう。
○アトピー性皮膚炎とはなんでしょう
アトピー性皮膚炎とは、「遺伝的なものが原因となっている慢性的な皮膚のかゆみ」のことを言います。
ハウスダストや花粉など、もともと害の無いものに対して体が過剰反応を起こして痒くなってきてしまうものです。
*なんでも、アトピーという言葉はギリシャ語のアトピア(atopia;よくわからないという意味)と英語のy(〜な状態)が合わさってできた言葉らしいですよ
○アトピーを考えるにはアトピー以外から攻める
(あー、またこいつ下手くそな日本語しゃべってるよ)
皆さん、顔に出てますよ(*・ω・*)
つまり、「アトピー以外に痒みの原因として考えられるもの」を除外することが大事なんです。
例えば…
・細菌感染
・マラセチア(っていう酵母菌)感染
・ニキビダニ(毛穴に住む悪いやつです)
・皮膚糸状菌
・ノミ、ダニ
・行動学的問題(暇だから舐めてるとか。イライラしているとか。)
などなど
検査してこれらの病気ではないことを確認します
○次に、下の8つの質問に答えてみてください
・発症は3歳以下だった
・ほぼ室内飼いである
・ステロイドを使うと痒みがおさまる
・マラセチア感染症が続いている、再発してしまう
・症状が前足に出ている
・症状が耳に出ている
・耳の縁には症状が出ていない
・腰や背中に症状は出ていない
YESと答えられるものが5つ以上あると85%の確率でアトピー性皮膚炎です。
この質問のセットは様々なものがありますが、代表的なものを挙げてみました
もちろん、これ以外にも聞きたいことはたくさんあるのですが…偉い人がわかりやすくまとめてくれたのです
ありがたいものです。
○いよいよアトピーの疑いが濃くなってきたぞ…
さて、ここまでで怪しいなと思われた方はアレルギー検査を受けてみるのも1つの手かもしれません。
何に反応しているのかはっきりするので、診断や治療がしやすくなります。
ちなみに、この検査をしないとできない治療法も有ったりします
ただしアレルギー検査はちょっと高価な検査になります
検査会社や、どの範囲で検査するのかにもよりますが3〜6万円する場合が多いのではないでしょうか。
色々事情はあるのでしょうが、もう少し安ければオススメしやすい検査なんですけどねぇ
今回は診断の仕方のお話にしてみました。
次回は治療のお話に入っていこうと思いますが、皮膚の検査や治療はしっかりやると高い
アトピーになりやすい犬種(と言っても、日本で人気の犬種はほとんどこれだったりします)は保険に入っておくことをオススメしたいです
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
“勝手に猫コラム”
Q;なんかオス猫のオシッコが臭いです。なんで
A;もともとオシッコが濃いから、という理由が1つ。
もう1つは、なんか臭い物質(フェニリンと言います)がオス猫ではたくさん作ら
れるから、ですって偉い人が言ってましたよ
(最近の新人さんはよく、「なんか」という言葉を使います)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
余談、
連日暖かい日が続いていますね。
花粉症とは幸い無縁な私妻さんは
毎朝お散歩に出かけてお花見を
堪能しています
先日ある落し物を発見
なにやら白い線が…

その米粒道、次の日には
雀さんの溜まり場になっておりました
一方、
花粉症真っ盛り、
鼻づまりで寝不足続きの獣医師you
普段はなんの意地なのか
お薬に頼ることをしないのですが
今年は耐えられないらしく、
鼻炎用の鼻にシュッとするやつ(名前わからない)をご購入。からの乱用
花粉が早く治ることを
祈るばかりです
最後に、最近ご無沙汰なこの2人
水をあまりにも独占しすぎて
つみさんに横入りされ
文句を言ううなさんです
おっと、
長くなってしまった
最後までお付き合い頂き、
ありがとうございました
また、来週