【イヌ】【ネコ】動物業界の流行り病…?急性膵炎について①
2018.9.7 -[ご挨拶]
どうもーーーこんにちはーー_(┐「ε:)_
獣医師youです。
いつもお越しいただき、ありがとうございます。
多くの方に読んでいただけて、とても嬉しいです
登場人物紹介
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;私、獣医師youでございます。
獣医師から見た動物の病気などなどを、余計な話をまじえつつ解説しています。
自転車を調子に乗って3時間乗り回したところ、お尻が痛くて座れません。
普段どれだけ運動不足なのか忘れていました。
;動物看護師、獣医師youの飼育員、イラストレーター、その他諸々(下記の者共)のご飯係の妻さんです。
3時間のサイクリングに付き合わされ、かなり不機嫌。
;おたまちゃん。最近人間界にデビューした女の子。
寝返りからの自力復帰はできない。が、誰も助けてくれないことを悟り、その状態で熟睡できるように。
;自宅警備員(ニャルソック)達。
つみれ(三毛)・うなぎ(黒白)と呼ばれている。
おたまちゃんにすり寄っていくことはごく稀。
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なんだか最近、やることが多すぎてダイエットに集中できずメタボ気味です。
(やることなくてもメタボ気味です(・ω<) )
幸い着痩せするタイプみたいで、周りからデ○とか○ブとかは言われずに済んでいますが、お腹の脂肪が浮き輪みたいになってきているんですよ。
別に浮きやすくなるわけではないし、役に立ちません。
しかもこれから食べ物が美味しい時期になってしまいますからねぇ
困った困った。
何から食べていいのか悩みます。
モモ狩りとかブドウ狩り行きたいです。
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さてさて、今回からは久しぶりにワンちゃんネコちゃんのお話。
(ここしばらく、勝手にエキゾチック祭りやってました。)
皆さんは膵炎って聞いたことありますか
最近は、膵炎を簡単に検査できるようになったので診断されたことがある方もいるかもしれません。
でも、
そもそも膵臓って名前は知ってるけどどこにあるのか知らなーーーいとか、
とにかくお医者さんに言われるまま色々治療したけどなんだかよくわからなかった
という方も多いのではないでしょうか。
今回から数回に分けて、基本的なところから治療法まで解説して行きたいと思います。
また、膵炎には急性膵炎と、それがちゃんと治りきらなかったときに移行する慢性膵炎がありますが、今回は急性膵炎にスポットを当てて解説していきたいと思います。
○まずは、膵臓について知るところから
膵臓は胃の裏っかわにあり、薄くピンクがかった乳白色をしたもやもやとした臓器です。
手術でお腹を開けると簡単に見つけることができますが、新人獣医さんは脂肪と見間違えてしまうこともあるかもしれません(私だけでしょうか)
○とても重要な機能を持っている
大きく分けて2つ
・消化酵素(特に脂肪を分解します)を作っている
・グルカゴン(血糖値を上げる)とインスリン(血糖値を下げる)という、血糖値を調節するホルモンを作っている
ちなみに、体の中で血糖値を下げるホルモンを作っているのは膵臓だけなんです。
○なら膵炎ってどういう病気
簡単に言えば、様々な要因で膵臓が炎症を起こし、消化酵素が漏れ出て膵臓自体を溶かしてしまう病気です。
…なんだか恐ろしい病気ですよね(;・`ω・´)
さらに問題なのは、膵臓が溶かされることで「余計なもの」がたくさん作られるんです
その余計なものによって、全身性炎症反応症候群(SIRS)・多臓器不全症候群(MODS)・ショック・腎不全・播種性血管内凝固(DIC)と言った、呪文のような致死的な病気が引き起こされます
…恐ろしい病気なんです(;・`ω・´)
○では、膵炎の原因となるのは…
実は、よくわかっていません( ̄¬ ̄*)
でも、これが原因かなってものはいくつか挙がっています。
〈食事〉
高脂肪食、アンバランスな食事(ヒトの食べ物ばかりあげているなど)
〈薬剤〉
膵炎になりやすいとされているお薬がいくつかあります。
〈品種〉
シュナウザー、ヨークシャーテリア、テリア種(この辺りの品種は、遺伝的に高脂血症だったりします)
〈内分泌疾患〉
副腎皮質機能亢進症(クッシング)、糖尿病、甲状腺機能亢進症
〈その他〉
高トリグリセリド血症、肥満、外科手術、避妊去勢済み、高カルシウム血症、膵管の閉塞、炎症性腸疾患
ムーー
色々有りすぎですね。
もちろん、これらがあるからといって必ず膵炎になるわけではありません。
でもできるだけ膵炎になる可能性は下げたいところですよねφ(.. )
今回はこんなところにしておきましょう( ´・д・)
次回は症状から解説していきたいと思います
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“勝手にイヌコラム”
Q;保護犬を受け入れたいです
A;そうですね…保健所や里親施設を当たってみてはいかがでしょうか。
最近ではインターネットで写真や動画を載せて里親さんを探している団体さんも多いですよ
ただし、譲り受けるには色々と条件があったりするので確認してください。
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余談、
先日、獣医師youとおたまちゃんと3人で
おたまちゃんの注射デビューに行って来ました
病院自体も初めてのおたまちゃん
目をキラキラさせて周りをキョロキョロ
獣医師you 「未知って怖いね〜。」
診察室に呼ばれ待っていた女医さんにも
にこやかにご挨拶
獣医師you 「ふふ。」
女医さん 「健康状態もいいですし、早速打っちゃいましょうか!」
と、出てきたのは4本の注射…。
妻 (え、これ全部打つの?!)
4本の注射たちは瞬殺で連射されたのでした
陽気だったおたまちゃんも…
もちろん大泣き
獣医師you 「痛かったね〜。」
いやあ…
注射4本連発なんて大人でも嫌ですよね…
でも、病院を出る頃にはケロッと元どおりなおたまちゃんでした

