【イヌ】心臓が弱いかもねぇ…って言われました!どういう事!?僧帽弁閉鎖不全症①
2019.1.24 -[ハリネズミ]
こんにちは!
今週も寒い中、お越しいただきありがとうございます!
登場人物紹介
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;筆者です。獣医師です。youと呼んでください。
なぜyouなのか…妻さんがそう呼ぶからです
出会った当初に、別の呼び方を提案させて頂いたのですが却下されました。
;動物看護師。獣医師youの妻さんも兼任。大変忙しいです。
このブログのイラストも描いています。
ここ数年で生ものが美味しいと感じるようになりました。
;おたまちゃん。ちょっと前に人間界に召喚されてしまった女の子。
最近、ちゃんと名前に反応するようになりました。
ちなみに「ご飯だよ」にも反応します。
;2匹のニャルソック。つみれ(三毛)・うなぎ(黒白)と呼ばれている。
二匹の主食は期限の切れた試供品フード。
どんなに美味しくなくても食べ終わるまで次が出ないことに不満。
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おじいちゃんという存在についてのお話
ものすごく偏見が入っているので、お気を悪くせずに聞いてください
おじいちゃんがいるご家庭では、動物さんのダイエットはなかなかうまくいきません。
それはなぜか。
病院にいらっしゃるのは多くの場合、お母様やお祖母様
一生懸命ダイエットの重要性をお話しして、「次回までには頑張ります」と言ってもらえるのですが、大体痩せません。
「おじいちゃんはご飯あげてないって言ってるんだけどねぇ…」
いえ、あげてます。
と、言いますのも、最近おたまちゃんが喜んでじーちゃん(私の父です)に寄って行くなぁと思っていたのですが…
美味しいものをしょっちゅうあげておりました。
「それはあげちゃダメって言ってるでしょ
」
「おう、あげてねーぞ」
現行犯です。
きっと、これと同じような事が各ご家庭で繰り広げられているんだろうなぁ…
と思ったので、ご報告でした。
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あ〜…
初めに謝っておきます。
またイヌさんのお話です。
今回は心臓のお話。
特に、僧帽弁閉鎖不全症
に絞って書いてみたいと思います。
そーぼーべんへいさふぜんしょう
いつものごとく、小難しい名前はどうでも良いのです。
このブログを読んで、なんとなーくそんな病気もあるんだーくらいになって貰えれば良いと思います
書かなきゃなぁ、と思っていたものをまとめていたら同じ動物さんのお話に片寄ってしまいました。
しかしエキゾチックさん(ハリネズミさん、フクロモモンガさん、デグーさんなど)たちに全く関係ないわけではありません。
誰にでも心臓はあります。哺乳類はみんな同じ心臓の形をしています。
正直よくわかっていないだけで、実はこの病気だった…なんてこともあるかもしれません。
○心臓ってどんな形をしているか知っていますか
なんとなく思い描くことはできるかと思いますが、詳しく描ける方はあまりいないのではないでしょうか。
哺乳類の心臓は4つの部屋でできています。
大きく左と右に分かれ、それぞれがさらに上下に分かれています。
今回は特に、左側の部屋の上下を分けている弁(これを僧帽弁と呼びます)のお話です。
ちなみに、この弁が裏返ってしまわないようにしている「腱索(けんさく)」は実は重要な役目を持っていたりします
○僧帽弁は何をしているところ
先ほど説明した通り、上下の部屋を分けているのですがそれだけではありません。
やっぱり「弁」とついているだけあって、血液の逆流を防止しています。
さらに、この弁が開いたり閉じたりする時に生じた音が「心臓の音」だったりするんですね
○これで僧帽弁閉鎖不全症がどんな病気かわかりますね
そう、僧帽弁がちゃんと閉じなくなる病気なんですよ( ´Д`)y
それなりに説明するのであれば、様々な原因で僧帽弁の形が変わってしまい、ちゃんと弁が閉じなくなることで、血液が逆流するようになってしまいます。
○この逆流が非常に厄介
そりゃそうですよね、血液の逆流なんて恐ろしいに決まってます
・逆流する=うっ血するということなので、どこかに無理が出てきます。
そのどこか…というのが肺からくる血管(肺静脈)と左側の上の部屋(左心房)なんです。
肺静脈がうっ血すると、肺の中に血液成分が漏れ出てしまい、肺水腫になります。
左心房がうっ血すると、心臓が膨れて大きくなってしまい、ポンプとしての機能が低下します(この状態を心不全と呼んでいます。)
・逆流する血液は、ジェット気流みたいなもの。
ジェット気流が心臓の内側に常に当たっていると…心臓が割けて突然死することも。
・逆流によって、弁を支えている腱索が切れる
流れがおかしいので腱索に無理な負荷がかるんです。
これによって、突然症状が悪化することもあります。
なんだか最後の方はやっぱり難しい話になってしまいました。
今回はさわりの部分だけ説明しました。
次回からは、なんでこの病気になってしまうのか診断方法は
治療法は
などを順々に説明していきたいと思います。
難しそうでダメだーという方、それは難しそうに思わせてしまった私の責任ですので、野次でも飛ばしていただければ幸いです。
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“勝手にコラム”
Q ;「夏の風邪は犬もひかぬ」って知ってます?
A;ことわざ、ですね
暑い夏に風邪をひくのはバカバカしいことだ、という意味らしいです。
ということは、私はかなりバカバカしいということになりますね。
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余談、
我が家のちびっ子達の話
つみさんがおたまちゃんを家族の一員と
最近やっと認めてくれました!
機嫌が良ければ(こことても重要)
体を掴ませてくれたり(おたまちゃんまだ撫でるという技は習得していません)
尻尾で遊ばせてくれたり
顔面接近挨拶も彼女の方からしてくれるように!
逆にうなさんはおたまちゃんがとても苦手。
おたまちゃんからのアプローチには
極力耐えてはくれるのですが
自ら近いて行く事はまずありません
構ってくれるのなら
誰でもいいのかと思っていたのですが
どうやらそうではないようです。
うなさんはおたまちゃんの事を
どう認識しているのでしょうか
2人の関係が今後どのように変化して行くのか
楽しみな妻なのでした
耐えるうなさん
今日はここまで
最後まで読んでくださり、
ありがとうございます!
また来週