【フェレット】フェレット3大腫瘍「インスリノーマ」④
2019.5.16 -[ハリネズミ]
おはようございます。
こんにちは。
こんばんは!
今週もお越しいただきありがとうございます。
獣医師のyouです。
登場人物紹介
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;このブログの筆者です。獣医師です。youと呼んでください。
正直に言います。
白髪も無く若々しくて良いわねぇ!と言われることがあります。
妻さんに1本1本抜いてもらっています。
;動物看護師。獣医師youとおたまちゃんのママ。
頭にニキビができると私のところにやってきます。
すると、「ニキビは塗抹を引くと好中球がどうのこうの…」
という呪文とともに処置してもらえます。
;おたまちゃん。1歳。髪の毛はまだ伸びません。
リロリロリーリロリーと言いながら近づいていくのがマイブーム。
相変わらず謎の生き物。
;二匹の猫です。つみれ(三毛)・うなぎ(黒白)と呼んでいます。
2人とも全てのフスマを開けてまわるのが趣味。
ゴミ箱のふたを開けるのも好き。
ついにロック式のゴミ箱買いました。
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そういえば、動物病院のホームページ(仮設)があるんですよ。
ほとんど情報も載せていない上、このブログの方がイラストもありますしずっと綺麗なのであまり見る価値はありませんが
「ガイア動物病院」
いつになったら完成形ができるのか…。
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では、本題に入ります。
今回でもう4回目。
フェレットの「インスリノーマ」
もう良い加減飽きてきた頃かと思いますので最後にしますね
ここまでのお話が気になる方は…
【フェレット】フェレット3大腫瘍「インスリノーマ」①
https://ameblo.jp/you-juisi/entry-12454226057.html
【フェレット】フェレット3大腫瘍「インスリノーマ」②
https://ameblo.jp/you-juisi/entry-12454032189.html
【フェレット】フェレット3大腫瘍「インスリノーマ」③
https://ameblo.jp/you-juisi/entry-12456406243.html
も合わせてご覧ください。
前回は内科的治療についてお話ししました。
なので、今回はもう1つの治療法として外科的治療についてお伝えします。
《外科的治療》について
ここでもう一度、大事なことについてお伝えしておきます。
内科・外科どちらの治療を選択したとしても膵臓内に多発する腫瘍ということもあり、完治は難しいです。
○手術で腫瘍を切除する
結局は「腫瘍化した細胞がインスリンを作りすぎてしまっている」ことが原因なので、それをとってしまえば良いわけです。
手術では、お腹を開け、膵臓を丁寧に触ってデキモノがあるところを見つけて取り出していきます。
やることとしてはそこまで難しいわけでは無いのですが…。
問題は「インスリノーマの場合には通常、触ってもわからない大きさのものがある」というところにあります。
ここで、手術をやるメリットとデメリットを整理してみましょう
●メリット
・確定診断を出せる(手術で取ったものを病理検査に出します)
・とりあえず大きな腫瘍はなくなるので、生存期間の延長が望める
・低血糖発作などの症状が軽くなる
・お薬がよく効くようになる可能性(お薬の量を減らせるかもしれません)
●デメリット
・ほとんどの場合、再発する。(触ってもわからない大きさの腫瘍は取れないため)
・麻酔をかけるリスク(死亡リスク)
・膵炎になる可能性(稀)
・逆にインスリンが出なくなり、糖尿病になる(非常に稀)
・高齢の場合、手術をやってもやらなくても生存期間はそんなに変わらない。
といったところです
ちなみに、手術を行った場合の平均生存期間は1.5〜2年くらいというデータはあります。
やった方がいいのか、やらない方がいいのかはよく相談してくださいね
○低血糖発作が起きてしまったときは
今回は、低血糖による発作の場合についてお話しさせていただきます。
(どのようなのが低血糖発作なのかは獣医さんに聞いてくださいねyoutubeにはこれだ
というものは見つけられませんでした
)
どんなにしっかり治療していても発作が起こる可能性はあります。
何もしなければ、神経に後遺症が残ったり、最悪の場合死亡することもあります。
なので、飼い主さんが処置を知っているかどうかが、助けられるかどうかに繋がるんです
●発作が起こる原因として考えられること
・長時間寝ていた(長時間ご飯を食べられてない)
・飼い主都合でご飯をあげられなかった
・オヤツをあげた(糖分が入ってくることで、インスリンがたくさん出てきてしまいます。これをリバウンドとか言ったりします)
などなど。
血糖値が下がるようなイベントが原因になってきます。
では実際に発作を起こしているときはどうしたらいいでしょうか
・まだ口を動かせる(飲み込める)のであれば、フェレットバイト・ブドウ糖・砂糖水などをあげましょう。ただし、リバウンドが怖いので、ペーストフードなど胃に溜まるものを必ずあげてください。
・意識が無い、痙攣を起こして動けないなど重度の場合。噛まれないように気をつけて、歯茎に糖分を塗りつけて病院へ行ってください
重度の場合はお薬を使わないとどうしようもないことはあります。
発作って初めてみたときはびっくりしてしまうかもしれません。
無理に触ると噛まれてしまうこともあるので、バスタオルなどに包んで病院へ行きましょう。
(うちの仔は噛まないから大丈夫という方もいますが、発作時は意識が無いので十分気を付けないといけません
)
さて、今回も難しいお話にお付き合いいただきありがとうございました。
困ったら1人で悩まず、誰かに相談してくださいね
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“勝手に動物コラム”
Q;前回の質問に関連して、「なら太っているかどうかはどこで見るの」
A;なんだかこのお話は以前どこかでしたような…笑
肋骨や腰骨の、骨の凸凹具合でみます。
骨が触れないようなら、かなりポッチャリ体型ですよ
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都合により、余談は一時休載となります
今週はここまで!
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
また、来週