【ハムスター】3大疾患 目に見えるからこそ気になる!皮膚病について③
2022.3.24 -[ご挨拶]
今年、2回目の雪です。
東京の雪はベチャベチャで汚いです。
クロックスで歩いているので、靴の中までベチャベチャになった獣医師youです。
登場人物紹介
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;筆者です。最近、人間のお悩み相談を受けることが多い動物のお医者さん。
クロックスの愛用者。
歩きやすいし疲れないただし、液体に対する防御力0。
;動物看護師長。おたアヒママ(おたまアヒルのママ)。言いにくい。
一緒にお揃いのクロックスを履きます。
…履かされているとも表現できるかもしれません。
;スーパーヒステリッカー3歳児。おたまと呼ばれる。
ピンクとか、キラキラ
とかを愛するご年齢。
その趣味どうなのと思うこともしばしば。
;アヒル先生。新人2号。笑っておけばなんでもOKだと思っている1歳児。
靴を履かせると歩くのですが、遅すぎて結局抱っこされる。
この人に合わせていると、おたまちゃんを見失うので…。
:訳あって集まってきた動物たち。
:スタッフの靴が大好きなおこげ。
大抵、院長の靴をどこかに持っていく。
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なんと今回の雪はレインボーブリッジが通行止めとなりました
(注:このブログは2月上旬に書いています)
あのレインボーブリッジが通行止めですよ封鎖されているんですよ
織田裕二でさえ「封鎖できません」って騒いでいたのに。
ってこの話、スタッフにしても伝わらないんだろうなぁ。
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久しぶりにハムスターさんのお話しをしています。
で、またしばらくハムスターさんはお休みになるかと…。
話題は、皮膚疾患となっております。
超ざっくりとまとめてみましたが、結構多いんです。
ハムスターの皮膚病図鑑風になっていますが、今後何かの参考になれば。
(皆さんの大好きなお金の話も参考程度に書いてみます。しっかり検査して、治療を行った場合にどのくらいの費用がかかるのか超主観で記載しています。←このアイコンが目印です。)
前回のハナシ
【ハムスター】3大疾患 目に見えるからこそ気になる!皮膚病について①
【ハムスター】3大疾患 目に見えるからこそ気になる!皮膚病について②
前回、前々回のノリを引き継いで解説していきます
○腫瘍
「
原因」
ハムスターさんで腫瘍が多いのはよく知られていることですが、具体的には、加齢が問題になっていることもあれば、ある種のウイルスが関与しているとも言われています。
「症状」
どんな腫瘍かによって症状は異なります。
大きくなりすぎて破裂してしまったら化膿したり自分で噛んでしまいます。
骨を溶かす様なものならかなり痛いことと思われます。
悪いもの(悪性)じゃなくても、足など場所によっては歩けなくなってしまいます。
「検査」
他の動物さんと同じで細胞診や病理組織検査を行います。
つまり、細胞自体を取ってこないと診断は難しいということですね。
レントゲンやエコーの検査で全身の状況を見ることも忘れてはいけません。
「治療」
腫瘍にはいくつかの治療法がありますが、ハムスターさんでは現実的ではないものが多く、実際には外科療法が第一選択となってしまいます。
ちなみに、ヒトに比べて腫瘍が大きくなる速度がとんでもなく早いので早い段階で手術の決断をしないといけません。
もちろん、手術をできない(しない)場合も多くあるのでステロイドを使ったり、食欲を落とさないように維持したりという、生活レベルの維持を目標に治療することも多いです
手術や検査、その後の通院を考えると10万円近くはかかってしまうかもしれません。
小さい生き物の方が技術的にも難しく、リスクも高いためです。
病院によって大きく変わると思います。
○副腎皮質機能亢進症
「原因」
副腎と呼ばれる臓器の腫瘍化によって、ステロイドホルモンが過剰につくられすぎることが原因となります。
高齢のゴールデンハムスターに多いと言われています。
「症状」
左右対称に毛が抜けたり、皮膚が薄くなったり、ニキビダニが感染したりと様々です。
「検査」
本当は、血液検査をして肝臓の数値やホルモンの数値を測定するのがいいのですが、ハムスターさんではあまり現実的ではありません。
なので、症状から勘で仮診断します。超音波検査などで副腎が大きくなっているのを見つけたり、場合によっては尿中のホルモン値を測定します。
「治療」
腫瘍化した副腎を手術で取れるのなら、それが一番いいのですが…難しい場合も多いですよね。
飲み薬でなんとかなればいいのですが、「効果があった」とするデータがあれば、「効果はなかった」とするデータもあったりしてよくわかっていません。
なお、ケトコナゾールというカビのお薬には副腎ホルモンを抑制する効果があるので使用することもあります。
んー、検査してもイマイチ治療に繋げられないこともあるので難しいところですが、1〜2万円くらいでしょうか。
○皮膚疾患のその後
いわゆる予後ってやつですが、ものによります
腫瘍やホルモン性の病気、重度の外傷など、ハムスターさんだからこそ治療法がないものや重度のものはかなり悪いです(亡くなってしまう事も多いです)。
ただ、飼育環境や摘出してしまえば大丈夫な良性腫瘍が原因の場合は、寿命を全うできる可能性が高いです。
皮膚の病気だからといって放っておくと、ハムスターさんの場合、命に関わることがあります。
せっかく目に見える症状があって、早く気づくことができる病気だからこそ、早めに対処していきたいものです。
ということで、今回はここまで。
また来週、お楽しみに
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“明日から使える生き物の不思議クイズ
”
Q;クジラは哺乳類なのになぜ海にいるのか知ってますか
A:超大きいから。
B:魚を食べるために進化してきたから。
C:元々海で誕生したから。
A;
そう、クジラって哺乳類なんです。なぜかは自分で調べてください。
とても大きいことでも知られています。
大人のシロナガスクジラは150tもあるそうです。
ゾウの25倍ほど。
当然、食べる量もものすごい。
1日8tくらい食べています。
牛1頭を500kgとすると、16頭分。
これだけでかいので、地上で生きていくにはちょっと辛い。
海の中なら体重なんて気にしなくていいし、消費エネルギーも少なくて済みます。
だから海の中にいるのです。
ということで、答えはAの「超大きいから。」でした。
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〜番外編〜
「正反対」
先日アヒル先生の検診に行ってきた際のこと。
「そう言えば、おたまちゃんの時も来たな〜」
体重測定
「はいね〜体重測るからお洋服脱いでね〜」
「アヒル先生〜脱ぎ脱ぎしようね〜(おたまちゃんは緊張で些細なことで泣いてたな…アヒル先生も嫌がるんだろうなあ)」
→さっさと服を脱ぎ捨て体重計へ向かう
「え、あ、ちょっと、待ってー!」
歯科検診
(おたまちゃんは頑なに口を開かなかったなあ。無理やりひらかされて大泣きしたなあ)
「あ〜〜ん(さあ、さっさと妾の口を拝むといい)」
「あら〜おっきなお口でお利口さんねぇ〜」
質疑応答
「アヒル先生〜これは何かわかるかな〜?(車の絵を指差す)」
(ここに来ると普段わかってても言えなくなっちゃったりするんだよな〜おたまちゃん一切喋んなかったもんな…)
「ブーブー!」
「わあ!正解!じゃあ、これは??(アンパンマンの絵を描く)」
「アンパンマン!」
キョウダイってここまで違くなるのですね
アヒル先生が唯一注意されたのは、
歯磨き後に食べているらしいキシリトールのタブレットただそれだけでした
「甘いものが貰えるからやるっていう発想になっちゃうから、止めようねぇ〜」
たくさん褒められてドヤ顔で帰宅したアヒル先生なのでした
今週はここまで
最後までお付き合い頂きありがとうございます!
また、来週