【フェレット】病院へ行ったら何される?(採血・注射編)
2022.12.3 -[症状から考えるシリーズ]
国家試験の勉強しなきゃな…と思いながら、今日も深夜に帰宅する獣医師youです。
登場人物紹介
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
:筆者です。飲み会の次の日には、大体体調が良くありません。
そう、あんまり量を飲めなくなってしまいました。
だからこそ、毎回、会心の1杯を選ばないといけません。
美味しそうなお酒が多いお店には要注意です。
:動物看護師長。おたアヒドグーのママ。週4日出勤です。
会心の1杯派だが、酔ってくると追加の注文をし始める。
:おたま。相変わらずのヒステリック系プクプク4歳児。
:アヒル先生。2歳児。いい感じに反抗期。
:ドグーさん。ミルクを飲んで(上からも下からも)出すだけの簡単なお仕事です。0歳児。
:親の飲み残し(ジュース)をこっそり持って行っては飲んでいる模様。
:訳あって集まってきた動物たち。
:誤食しない。なんでか知らないですが。病院犬おこげさん。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
おたまちゃん()はお片付けが上手。
というか、やや几帳面…いや、神経質なため置きっぱなしになっているものは気になるらしく、片付けをしてくれます。
我々夫婦()は、お仕事中に飲んだペットボトルを家に持って帰ってきて、夜に飲むことがあり、置いたまま朝を迎えることもしばしば。
〜朝〜
「これ、お片付けしておくねー」
「お、ありがとう」
タタタタタ…ゴソゴソ…キュポッ
「ちょっと待て、キュポッってなんだ」
そういえば、ここ最近ペットボトルのお片づけをよくしてくれるなと思ってはいましたが、残りを飲んでいたとは…。
一回口をつけて、常温のままほぼ1日近く経っているものを平気で飲むとは…。
「パッパ(ママ)の口つけたものだから腐ってるかもよ」
と怒られたオタマちゃんでした。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
フェレットさんが病院に行った時にされること。
を中心に解説しています。
「何されるのか分からないから病院とか行きたくない
」と思っている方に向けて書いています。
今回は、あまり見る事が無い(と思われる)採血についてです。
あ、ちょっと注射についても触れるかもしれません。
○採血はどこからしているの
そういえば、動物って採血はどこからしているのか気になった事はないでしょうか。
ヒトは肘の内側の辺りからするのが一般的ですよね。
フェレットさんの場合、結論から言えば「採血できそうな血管があればどこからでもする」のですが、大体の場所は決まっているのでご紹介します。
ちなみに、針は血管の太さに合わせて選択しますが、そもそも細い血管なので、細い針でないと採血できない事が多いです。
・前足
橈側皮静脈(とうそくひじょうみゃく)からの採血です。
血管が細いため、少量の採血に向いています。
また、静脈点滴に使う事が多い血管です。
そのため、私はあまりここから採血することはしません。
入院した時のために、血管を温存しておくためです。
・後ろ足
外側伏在静脈(がいそくふくざいじょうみゃく)です。
カカトの外側あたりにある血管です。
前足の血管よりマシですが、やっぱり細いため少量の採血向き。
保定が難しいので、ベテラン看護師さんにおさえてもらう必要があります。
・首
3つ目は、頸静脈(けいじょうみゃく)からの採血です。
「首に針を刺すんですか」と言われてしまいそうですが、ここの血管のメリットは太いこと。
採血にかかる時間も短く済めば、しっかり検査できるだけの血液をとることも可能です。
ただ、フェレットさんは皮膚が分厚いため、血管の確認をしにくいことがあることも。
そんなときには毛刈りをさせていただく場合がございます。
4つ目は、前大静脈(ぜんだいじょうみゃく)です。
肋骨の内側にあり、やや胸腔にあるので見た目怖い方法です。
ただし、一番短時間で本人への負担も少なく、採血量もしっかり取れる血管でもあります。
「心臓とか刺しちゃったりしないの」と聞かれることもありますが、フェレットさんの心臓はこの血管からかなり距離があります。
細い針なら頑張っても届かない…んじゃないかなぁ。
・尻尾
腹側尾静脈(ふくそくびじょうみゃく)というところからも挑戦することはあります。
尻尾の内側にある血管です。
私自身はここからの採血は滅多にすることはありません。
ここの血管って、痛いんですよね。
痛いってことは暴れるし。
さらにあんまり量を取る事ができなので選択することがないんです。
どうしてもここからの採血が必要になってしまったときには、局所麻酔をすると良いという先生もいます。
○注射はどこにするの
採血よりもずっと簡単です。
だって血管を狙う必要がないものですから。
(静脈注射する場合は、静脈点滴の管から入れます。)
注射をする場所
・背中側の首元
・太ももの外側
大体この2箇所が多いのではないでしょうか。
フェレットさんは、冷たいものに過剰反応します。
注射も、冷たいと大暴れしてウンチやオシッコを漏らしてしまう事があります。
そもそも、フェレットさんは採血や注射に非協力的。
細い血管なのに暴れるもんだから、時間がかかることもしばしば。
大変なんですよ…
「時間かかっているなぁ」と思うかもしれませんが、暴れるほど元気という様に捉えることもできるので、ゆっくりお待ちいただけると幸いでございます。
次回は、レントゲンや、超音波のときはどうしているの
ちょっとマニアックかもしれませんが、尿道カテーテルを入れるときについても解説します。
では、また来週ー
今回から新コーナー
この話を知らない人に教えてしまうと、ちょっとがっかりしてくれるに違いない生き物の不思議についてまとめていくコーナーです
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
知らなきゃよかった生き物の不思議
のコーナー
「ダチョウの脳みそは○○○より小さい」
ダチョウといえば、世界最大の鳥です。
卵も大きいのは皆さんも知ってますよね
学生時代、ダチョウの卵で目玉焼きを作ってみたことがありますが、絶対やってはいけないことの1つに数えられると思います。
あれは、ただの大量の白身と大量の黄身。
焼くのに30分以上かかります。
鶏の卵くらいのバランスだから美味しいんです。
話が逸れました。
ダチョウの脳みそは40gほど。
目玉より小さいと言われています。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜番外編〜
12月に入りましたね。
1年の早さが年々増していっているようで、
怖いです
先日深海魚水族館に行って、
深海の生物の神秘に感動してきた妻さんです
クラゲが泳いでるのを見ていたら、
付いてきたおたまちゃんに、
「これ、水族館にいるやつ〜!!」と言われ、
「いや、ここ水族館っ!」と夫婦揃ってツッコミを入れました、
今日もお陰様で平和な我が家です
前回から引き続き今週もフェレットさんについてです!
如何でしたか?
フェレットさんは看護師の中ではうさぎさんと同じくらい(うさぎさんもかなり難易度高め)保定や看護の難しい動物さんなんです
フェレットさんの柔軟さは、羨ましい限りですが…(笑)
今週はここまで!
最後の私の独り言まで読んで頂きありがとうございます!
また、来週