1~2月、動物病院は閑散期を迎えます。

寒いと病気もなくなる…訳ではなく、寒いから病院に連れて行くのが面倒なのではと思っている獣医師youです。

 

登場人物紹介◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

：筆者です。お腹のタプタプが止まりません。

　　  夜食が原因と思われる。

　　  夜間診療、やめるべきか…。やめたところで痩せる気はしない。

　　  

：動物看護師長。おたアヒドグーのママ。週４日出勤です。

　　  私のお腹を育て上げているのはこの人。

　　  「勝手に食べてるだけじゃん」

 

：おたま。子育てマウント系幼児。プクプク４歳半児。

：アヒル先生。2歳児。すぐ手が出る　(おたま談)

：ドグーさん。離乳食なら吐かない…と思いきや、相変わらず前触れもなく吐きます。反芻系0.5歳児。

 

：別名アヒル先生のサンドバッグ…と言いたいところだが、どうやらアヒル先生の気に触ることを言うのが得意らしい。

 

 

：訳あって集まってきた動物たち。

：昨年は、誤食疑いで開腹手術されました。誤食はしていなかった様子。うなぎです。

 

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「パッパ好きぃ〜〜〜」

「おっちゃんはマッマ好きぃ〜〜」

 

「みんな好きなのが、一番嬉しいなぁ」

 

 

「…おっちゃんはぁ、パッパとマッマとアヒル先生とドグーさん好きぃ！」

 

 

「ああと自分も」

 

思った以上にナルシスト。

 

 

 

 

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ワンちゃんの感染症、第二章。

パルボウイルス感染症

です。

 

命に関わることもあり、診断してしまうと病院中が大騒ぎになる感染症。

できれば見つけたくない病気ですね。

 

 

 

前回のやつ

【イヌ】病院中が大騒ぎに。パルボウイルス感染症とは①

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、症状や診断方法などについて解説いたします。

 

 

○症状は、下痢・嘔吐・発熱

パルボウイルスは、主に腸に感染して悪さをします。

 

具体的には、腸の細胞を破壊し、吸収不良を起こした結果、下痢や嘔吐といった症状が出るわけです。

また、腸のバリア（バイ菌が体内に入ってこないようにしているところ）も破壊されるため、発熱、全身の炎症、敗血症などを引き起こし死亡することもあります。

 

特に子犬や免疫状態の悪い成犬で重症化しやすいです。

 

なお、元気な成犬では無症状だったり軽度の症状で終わることがほとんどです。

 

 

 

○診断は、症状や検査を組み合わせて行う

 

 

 

【血液検査】

・白血球の減少

・低タンパク

・低血糖

・ミネラルバランスの異常

 

【検出キットを利用】

便などを使うことで、病院内で簡単に検出することができます。

ただ、検査結果がハズレることがあります。

 

【PCR検査】

 

確定診断を出すにはちょうど良いのかもしれませんが、検査に時間がかかることが欠点。

 

また、ワクチン後10日以内だと、ワクチンに反応してしまい感染していなくても陽性結果が出てしまうことがあります。

 

【症状】

子犬で下痢・嘔吐、熱が高いなんてときにはこの病気を強く疑います。

 

 

 

 

 

などを行うことで、総合的に判断するものなんです。

 

 

 

○パルボウイルスに特異的な治療はない

困ったことに、このお薬を使えば治るというものは存在しません。

あくまで対症療法を行い、回復してくれるのを祈るということになってしまいます。

 

なお、治療をしなかった場合の生存率は10%弱。

しっかり治療を行った場合は、90％前後。

 

ですので、治療法がないなら様子見しておこうなんてことは思わないでくださいね。

 

 

○対症療法こそ全て

 

 

つまり、やれることをやっていくしかないのです。

 

・脱水してくるので、点滴をする。

・腸のバリアが破壊されてしまうので、抗菌薬を使用する。

・気持ち悪さを取るため、吐き気止めを使用する。

・腹痛を和らげるための痛み止め。

・パルボウイルスを倒すための抗ウイルス剤。

・白血球が減ってしまうので、それを増やすお薬。

・お薬だけでなく、栄養補給が超大事。

 

これだけのことをやるためには、入院治療が必要になってくると思います。

 

 

 

しっかり治療すれば、治る可能性が高い病気です。

ただの下痢だと思って様子見ているうちに、回復が難しい状況になることもあるので、注意してください。

 

 

 

 

『時間が無い方はここを読めば完璧のコーナー』

・下痢、嘔吐、発熱のコンボには要注意。

・診断は症状＋検査で行います。

・パルボウイルス特化型の薬は無い

・入院でしっかり治療しましょう

これで完璧です

 

 

 

 

 

ということでパルボウイルスの話はここまで。

では、また来週ー

冬の感染症祭りはもう少し続きます。

 

 

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知らなきゃよかった生き物の不思議のコーナー

 

 

「カモノハシの母乳は○○○」

 

 

これは有名な話かもしれません。

 

その前に、カモノハシってどうやって子どもを産んで育てているか知っていますか

子どもは卵の状態で産みます。

それなのに母乳で育てるので、人間と同じ哺乳類に分類されます。

 

 

また、母乳で育てるのに乳首はありません。

さて、どうやって母乳を出すのでしょう。

 

答えは、汗のように皮膚から滲み出てくるんです。

不思議な生き物ですね。

 

 

 

 

 

 

 

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今週はここまで

最後まで読んでいただき、ありがとうございます！

また、来週