【ネコ】猫にもパルボウイルス感染症があります!①
2023.2.26 -[症状から考えるシリーズ]
そういえば、今年の成人式はどうだったんでしょうか。
大騒ぎしているとの情報が入ってきていない(そもそもニュースを見ていません)ので、無事終わったのかが今更気になる獣医師youです。
登場人物紹介
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:筆者です。お腹のタプタプが止まりません。
もうそろそろ2回目の成人式を迎えるような迎えないような。
:動物看護師長。おたアヒドグーのママ。週4日出勤です。
元ギャル(と聞いている)なのにまともな成人式を迎えたらしい。
:おたま。子育てマウント系幼児。プクプク4歳半児。
:アヒル先生。2歳児。プクプク系幼児2号。大体、何かで臭い。
:ドグーさん。いつでも何かで湿っている。反芻系0.5歳児。
:成人とか以前にまだヒトモドキから脱せていない。
:訳あって集まってきた動物たち。
:人間だったらとっくに20歳超えている方々。
もうすぐ60歳のが一番年上です。
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成人式って、友達がいないと地獄じゃないですか
決められたことはとりあえずやるタイプの獣医師youは、スーツを着て成人式に参加した記憶があります。
楽しそうに旧友と思い出を語る周囲を脇目に、えらーい人の話を聞いてそのまま帰宅。
同窓会とか…あったんですかね。
その間なんと30分。
なのにいまだに覚えているのは、寂しさからなのでしょうか
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さて、今回も猫の感染症のお話。
そろそろお気付きかと思いますが、ここ最近ご紹介させていただいている感染症は全部混合ワクチンに入っているもの。
法律上、混合ワクチン接種は義務ではありませんが、感染するとかなり厄介なので注意が必要です。
ということで、猫の感染症、第2章
猫汎白血球減少症
(猫パルボウイルス感染症)
です
この病気はただの風邪ではないので、早めに診断し、治療していく必要があります。
それは、とても死亡率が高いからです。
今回はまず、ウイルスの特徴と症状を見ていきましょう。
○古くから知られている感染症
実は、100年以上昔から知られている感染症なんです。
ほとんど無症状の場合から、急性死と言ってかなり進行が早い場合まで様々ですが、若齢の猫さんでは重症度が高い傾向にあります。
また、感染力は極めて高く、一度発生すると爆発的に広まります。
保護施設やペットショップではかなり気を遣う必要のある感染症です。
○犬にはうつりません。
いつもこのブログを読んでいただいている方は「あれ犬にも同じ感染症あったような…」と思っていただけたかと思います。
確かに、猫パルボウイルス感染症と犬パルボウイルス感染症の病原体は親戚の様なもの。
ですが、猫パルボウイルス感染症は犬に、犬パルボウイルス感染症は猫にはうつらないとされています。
○ウイルスの好きな感染場所①
ウイルスのターゲットの1つは、細胞分裂が盛んに行われている骨髄。
特に、白血球がターゲットとされます。
だから白血球が少なくなっちゃうんですね。
これが汎白血球減少症と言われる理由です。
白血球が少なくなるということは、敵から身を守る能力が低くなるということ。
免疫力が落ちるということです。
…城を落とすためには、まず兵士からとはよく考えたものです。
○ウイルスの好きな感染場所②
もう1つ、ターゲットとしているところがあります。
それは、小腸。
こちらも細胞分裂が盛んなところですね。
だから、消化器症状(下痢や嘔吐)が出ます。
それもかなり激しめ。
免疫力を下げて、さらに食べ物も食べられなくするとは…かなり厄介な感染症であることはお分かりいただけたでしょうか。
ちなみに、ふらつきや震えといった頭の病気を疑わせるような症状が出ることもあります。
これだけ激しい症状が出ればわかるだろう…と思った方、気をつけてください。
発症はかなり急激なので、朝元気でも夕方にはぐったりしているなんてこともあります。
おかしいなと思ったらまずは病院へ行ってください。
『時間が無い方はここを読めば完璧のコーナー』
・感染力が高く、若齢の猫さんでは特に危ない感染症
・犬にはうつらない
・白血球、すなわち免疫力を激減させてしまう
・激しい下痢や嘔吐が特徴的
これで完璧ですね
次回は、診断の仕方、できたら治療方法について書いていきますね。
では、また来週
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知らなきゃよかった生き物の不思議
のコーナー
「クワガタの顎は、大きいほど○○○」
クワガタ、小さい頃には目の色を変えて探し回ったものです。
この穴の中には絶対いると思って手を入れたら大きなゴキブリが何匹も出てきた思い出はいまだに忘れられません。
さて、クワガタの顎は大きいほど戦いには有利です。
ただ、餌場では穴に頭を突っ込めませんし、空を飛ぶのにも重いのでそんなに遠くまでいけません。
また、顎の大きなオス同士で争っている間に、小回りのきく小さなオスがちゃっかりメスと交尾しているなんてことも。
つまり、顎は大きいほど邪魔ということでもあるんです。
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〜妻さんのひとり言〜
なんとか間に合いました
こんばんは、遊びに来ていただきありがとうございます!!
感染症のご紹介編、今回は「猫さんのパルボウイルス(猫汎白血球減少症)①」についてでした
猫さんの3種混合ワクチンにも含まれており、猫飼いさん達には聞き馴染みのある病気かもしれません
実際、予防されている方が多い為、病気として遭遇することはここ最近は少ないですが、
感染力の高さ、ウイルスの強さなど、しっかりと怖い病気なので、
ワクチン接種をきちんと行うことをおすすめします
今週はここまで!
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
また、来週